NO.0119 I邸 東京都小平市 OMソーラー 施主設計の家

POINT

家族の変化に合わせ、家も必要な形に変わる。皆で成長していきます。
木の傷も変色も、住む人間と共によい「味」となっていくことを願って。

設  計 → 施主・相羽建設
建物概要 → 敷地面積 134.40㎡(40.65坪) / 建物延床面積 103.71㎡(31.37坪)
主な仕上 → 外壁:ガルバリウム鋼板 内壁:薩摩中霧島壁 床:杉・コルクタイル
営業担当 → 豊福浩一

小屋裏と吹き抜けで繋がる2Fリビングダイニング

木製引き込み窓

カウンターキッチン

使う人に合わせてデザインされたキッチン

キッチンに立つと、2F全体が見渡せる。

ワンフロアを緩やかに仕切る、拡がりを感じる空間

時には、籠もれるような心休まる空間も大切。

家族で使えるスタディースペース

2F洗面室

1F個室は将来、壁で仕切り、部屋を増やすことができます。

さわらの木の香りに癒される浴室

1F洗面室

家づくりのはじまり

建築設計の仕事に携わること10数年。注文住宅・建売住宅・時には2×4など、住宅設計の仕事もしてきました。でも私のいた事務所では、住宅の設計にはあまり時間をかけない方針で、事務的に流れていくばかり。注文住宅でも間取りには多少時間をかけるものの、あとは既製の仕上材・設備を選ぶだけでした。住宅は間取りだけがすべてではないはずだし、注文住宅なら仕上や設備にもその人なりのこだわりがあるはず。いつか時間をかけてじっくり住宅設計をしたい、という思いが、ずっと心の中にありました。

きっかけは、実家

相羽建設さんとのつき合いは、3年半前、実家の建て替えのときに始まりました。 両親には部屋間の温度差のない暖かい家がいいだろう、と調べるうちに、OMソーラーシステムを知り、相羽建設さんのモデルハウスを訪ねました。それは、暖かいだけではない、既製品まみれでない無垢の木の家。そして、私が横からあれこれ口出ししても動じなさそうな、営業さん(笑)。私の中で、即、決定でした。 両親が最初に想像していたのは、少し違うタイプの家だったかもしれませんが、私の薦めを受け入れてくれました。そして竣工し、一冬越えて母の口から出た言葉は「暖かい家で、本当に幸せ。この家でよかった。」でした。

そして自分たち…土地探し

実家の建て替えが完了する頃、我が家では、子どもの成長と共に集合住宅の近隣(特に下階)への迷惑が気にかかるようになり、子どもの小学校入学までに家を創ろうと決心しました。初めは、今の市内で、と考え、週末毎に土地を見て回ること1年半。市内にこだわるのはやめようか、と考えを変えたときに、この土地に出会いました。西側道路(夫は西日がキライ)で、市外で、駅から遠い…当初の条件とはいろいろ逸れていたのですが…これも縁?不思議なものです。

「迷」の一言に尽きる、自分での設計

今回は、自分で設計をやろう、と最初から決めていました。が、それはもう、迷い通しでした。 初めから「陽当たりのよい2階にリビングを」と考え、最初のプランは割とすぐにまとまりました。しかし、子ども部屋・寝室が1階でよいのか、子ども部屋の数はいくつなのか、欲を言うと楽器練習室が欲しい…迷い出したらきりがなく、プランをひねくり回し続ける日々。結局、1階に寝室でもなんとかなる(いや、なんとかする)、個室の数や大きさは、子どもがもう少し大きくなってから決めればいいじゃない、と「がらんどう」にしました。そしてふと気づくと、最初のプランにほぼ戻っているではないか…。長年の「じっくり住宅に取り組む」という思いは叶ったけれど、実際は大半が「迷う」時間に費やされてしまった気がします。が、これもよい経験だったのだと思うことにします。 エンジニア職であった父の名言(?)「迷った末に元に戻ったなら、それで正解」。深イイ言葉です(笑)。申請関連のフォローから、検査機関の手続き、その他きっと私の気づかないところでも、相羽建設の設計の方々にはいろいろと助けていただきました。お忙しい中ありがとうございました。また、要所要所で迷う私にアドバイス&交通整理をしてくださった、営業の豊福さん(今回の敏腕プロデューサー)にもお礼を申し上げたいと思います。

いよいよ工事開始

自分の描いた図面を基に建物が創られていくのは、いつでもなんとも不思議な気持ちです。それが自分の家となると、その不思議な気持ちに、かつてない楽しみ+ちょっぴり不安(設計の)が加わって、複雑な気持ちの半年間でした。プランの悩みはもうありませんでしたが、細かい納まりなどは最後までしつこく悩みました。そんな私が現場に行く度に、大工さんたちが納まりについていろんな提案・質問を積極的に投げかけてくださり、本当に助かりました。一番の大きな思い出は、リビングに取り付けられたアルミサッシを大きなものに変更したい、とお願いしたことです。その時の電話の向こうの相田監督の驚いた声が、今も思い出されます。私の未熟さ故ご迷惑をおかけしたのですが、この失敗も今となってはいい思い出です…私にとっては(笑) 相田さん、高橋大工さん&阿部大工さんをはじめとする職方の皆さん、本当にお世話になりました。

これからの変化を楽しみながら変わっていきます

そして今、2階リビング・1階に寝室という、今まで経験したことのない生活のスタートラインに立つことができました。これから先、家も家族もどう変わっていくのか、楽しみです。きっとまた迷い続けることでしょう。 植栽も、住み始めてから造園家の友人とじっくり進めていく予定です。 設計のよかった点・失敗点を自分で検証しながら、私の建築修行もまだまだ続きます。
>>住まい手Iさんのブログ

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